
「Amazon流 新規事業計画」に学ぶ動画企画の作り方1/2 -CXの重要性-
動画を作ろうとしている企業の担当者の皆様
その他、動画制作に関わる全ての方へ、動画企画の作り方ってちゃんと統一されていますか?
動画を作るとき、社内で誰かが考えたアイデアで、なんとなく決めていませんか?
本記事では、Amazonの新規事業を立ち上げる時の手法を元に、映像企画制作のまとめ方をお伝えしていきたいと思います。
まず初めに、動画に限らず、企画制作のまとめ方に正解などはありません。
自社や自分の考える企画に合うかどうかなので、他にもいろいろな方法があります。
本記事を通して、そのうちの一つを知り、皆様のためになればと思います。
Amazonの新規事業計画書のテンプレートは、「プレスリリース」
プレスリリース、作成したことありますか?
よくある新サービスをリリースした際に、広告・報道関係者向けに出すものです。
最近だとPRTimesというプレスリリースのポータルサイトなどの影響でプレスを出すこと自体は身近になったという方もいるのではないでしょうか。
実は、Amazonでは、プレスリリースを対外向けではなく、社内向けに使用しているのです。
なぜプレスリリースを新規事業を立ち上げる際に使っているのか?
それは、「どのような価値・体験を顧客に提供できるか」をわかりやすくまとめることが可能だからです。
Amazonが大事にしていることは、いわゆるカスタマーエクスペリエンス(CX)と呼ばれるものものです。
CXとは、「顧客が体験する価値」です。商品やサービスのみならず、それを購入する前、購入後のアフターケアーを含む、全ての体験を指します。

「顧客目線を持つことの価値」とは?
Amazonがプレスリリースを新規事業に用いる理由、それは顧客目線で考えることを徹底しているから他にありません。
では、なぜ顧客目線を大事にするのでしょうか。
理由は3つでシンプルです。
- リピーターを獲得しやすい
- 口コミがつきやすい
- 顧客ロイヤリティーが高くなる
まず、リピーター
商品やサービスを提供する側としては、1つ5000円のものを買ってもらうが、2度とリピートしないお客様よりも、2000円のものを定期的に長く買ってもらうお客様の方がいいですよね?
CXに着目し、ユーザーの期待を上回ることができれば、そのお客様がリピートする可能性は高まります。
あまり期待しないで入った定食屋さんで、予想以上の味と雰囲気、気さくな雰囲気でとても満足したら、また行きたくなりますよね。
そして、口コミ
人は自分がいいと思ったサービスや価値を、他人に勧めます。
よりよいCXを提供することで、広告費を抑え、自然と新規のお客様が入ってくる流れが出来上がるのです。
新規顧客の獲得は、既存顧客の5倍のコストがかかるという「1:5の法則」があるように、CXを改善し、自然と口コミが広がっていくことは、販管費を減らし、利益率を高めるために必須と言えます。
最後に顧客ロイヤリティー
「信頼は一日にして成らず」といったもので、一度質の悪いサービスを提供し、顧客を裏切ってしまうと、顧客は一瞬にしていなくなります。
また、悪い噂は一瞬にして広まってしまうので、気をつけなければなりません。
新規事業を作る際、往々にしてよく起きるのが、てプロダクト、サービスの提供側での視点ばかりになってしまうことです。
つまり顧客のことを考えているつもりになってしまい、実は顧客のことを蔑ろになっている状態になっているということです。
サービスを利用するユーザーのことが蔑ろになったままサービスがリリースをされ、酷評の嵐に晒されてしまうのです。
それに一度サービスがリリースされてしまったり、事業が前に進んでしまうと、基本的には一歩戻ることは難しいですよね?
最初から顧客視点で考えることが1番効率的で、成果に繋がる、だからCXをベースに考えたプレスリリースを作って事業を始めるのです。
プレスリリースの項目9選!
さて、なぜAmazonがプレスリリースフォーマットを使用しているのか、CXを突き詰めて考えることの大事さがわかったところで、Amaoznのフォーマットをご紹介していこうと思います。
1) Heading(大見出し):顧客が直感的に理解できる製品名にする
2) Subheading(サブ見出し) :サービスのターゲット市場とユーザーのメリットを一言で
3) Summary(サマリ):製品の内容とユーザーのメリット
4) Problem(課題):プロダクトが解決する問題を明示
5) Solution(ソリューション):製品がどのように問題を解決するのか
6) Quote from You(提供側の声):自社からのアピール
7) How to Get Started(始め方):導入がいかに簡単か、どのくらい簡単に使用開始できるか
8) Quote from Customer(顧客の声):顧客(仮)の利用体験を想像し、記述
9) Closing and Call to Action(クロージングと行動の呼びかけ):まとめと、ユーザーが次にする行動を明記
英語版ですが、このようなフォーマットも公開されていますね。
https://drive.google.com/file/d/1JfLBSx1ISR2X8qHMZzoGl0ORU4dy-kIx/view
注意点として、一段落は3-4センテンスで、全体を1.5ページ以内にまとることです。
上記のフォーマット全てを使用し使う必要があるとは思いませんが、1-6、9あたりはどのサービスや製品でも共通して使用できるのではないでしょうか?
次の記事では、上記を使用してどのように動画を組み立てていくのかをご紹介ようと思います。